晴れ女
ベットに携帯を投げて走って玄関に向かう。


ちょっと待ってよ……



今日一日一気に色々有りすぎて頭が混乱してる。




勢いよく玄関の扉を開けると、居心地の悪そうな笑顔を浮かべ、門の前に立つ慎吾の姿が。




「陽菜ちゃんが泣いてんじゃないかって……顔見に来たんだけど。なかなかチャイムが押せなくて……」


「……っ」



「カッコ悪いよな……ストーカーみたいな真似してさ」




もう……


私体の水分無くなるかもしれない。



「バカじゃないの……」


涙を溢し、呟く私。

うまい言葉が見つからない。

慎吾の想いを聞いたのは昨日だって言うのに、その雰囲気全てが私を優しく包んでくれてる。


「陽菜ちゃん……抱き締めたいけどここは家の前だし……でも僕の腕が勝手に伸びそうだけどオッケー?」
< 235 / 394 >

この作品をシェア

pagetop