晴れ女

そんな慎吾に思わず笑みがこぼれ、「ふふ……」と声が漏れる。


私の笑い声につられる様に、慎吾の笑い声が耳に届き、顔を上げた。



「もうバカ慎吾。超バカ。マジでバカ」


「ええ？そんなに？」


「ふふふっ……」



下を向き、瞼にたまった涙を拭うと再び慎吾の顔を見上げた。


視線が絡み合い、またお互いにフッと笑うと、




「言ったじゃん。陽菜ちゃんが笑うならどんなにバカになってもいいって」




それほど高くない身長だけと、私からすればやっぱりちょっと見上げなきゃいけなくて。

正面から見上げた慎吾のオレンジ色の髪が、浮かべている笑みと同じぐらい、キラキラと輝いて見えた。