晴れ女
異性として
慎吾に家まで送ってもらい、お礼を言って別れた後、佳奈に電話をかけた。
「遅いし」とか言いながらもクスクス笑う佳奈にほっと息をつき、土曜日からの経緯全てを話した。
途中順番がバラバラになって混乱しながらでも、佳奈はちゃんと話を聞いてくれて。
楽しかった花火大会を思い出すと胸が苦しくなって泣き出しそうになり、言葉に詰まるも、焦らす事なく相槌を打ってくれた。
「だから私は朝陽を諦めるしかないの」
最後にそう口にした時。
もう涙は出なくて。
――でも……
「頑張ったじゃん。私も一応近くで見てたし」
そう言われた時。
急に涙が込み上げて来て。
「私……頑張ったよねえ?」
「うん、うん……」
佳奈も泣いてるのに気付いた時はもう顔は涙と鼻水でグショグショになってた。