晴れ女
お母さんが部屋のドアをノックし、携帯を見ると二時間以上話してした私達。


充電器に差し込んで話してた携帯は、いつの間にか熱いくらいに熱を帯びていた。


「携帯爆発しそうな位熱い」


「私も」



お互いに鼻声で言い放つ声が妙な感じで。

ふふふっと笑い合うと「また明日ね」と電話を切った。


鼻を噛んでボーッとする。




朝陽と”由紀”を乗せたバスを見送ったあの時。

路地に入り泣きわめいて。
暗くて誰にも見つからないひとりぼっちの空間が本当に自分にぴったりな気がしてた。
< 268 / 394 >

この作品をシェア

pagetop