晴れ女
徐々に距離が縮まる。


「――……」


触れるだけのキス。



唇が離れ、自然に閉じた目を開ける。



慎吾の手が髪から私の頬に移り、一瞬微笑みを見せると、再び唇が重なった。




長いキスの後、視線が絡み合い……



「ふふふっ」


恥ずかしくて。でも目の前の慎吾が可愛くて。

笑い声が洩れた。



「笑わないでよー」
< 297 / 394 >

この作品をシェア

pagetop