晴れ女
鞄を持って急いで駅に向かう。


ずっと朝陽の彼女になりたくて。

堂々と隣を歩きたくて。



――でも、それは口に出来ない事だった。


口にした途端”捨てられるかも”と言う不安でいっぱいだった。




”陽菜ちゃん!!”


そんな私を真っ直ぐな瞳で見てくれたのが……他でもない。慎吾だ。



朝陽の時の様にドキドキしたり不安になったりはないけれど、私が一番欲しかった”安心感”を与えてくれた。
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