晴れ女


『もしもーし?』


数コール後、いつもの調子で電話に出た、私の親友。陽菜。


「今忙しい?」

『大丈夫だよー。今慎吾とDVD見てたから』


誰?誰?佳奈ちゃん?と。
陽菜の奥からバカっぽい声が聞こえる。


二人が一緒に居る様になって、陽菜は本当に穏やかに笑う事が増えた。

きっと慎吾のバカさ加減がちょうどいいんだろう。


「取り込み中なら悪かったね。また明日話すわ」

『え!何それ!何も取り込んでないし!』

『今から取り込み中に持ち込む予定だしー』

『バカ!』
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