晴れ女
二人のやり取りが、電話口から聞こえて思わず笑みが溢れた。

学校でも変わりない事やってんだなぁって。二人には言わないけど癒されてたりもする。



「あはは。じゃあまた明日ね」

『え、佳奈?!』



通話終了のボタンを押して、携帯を鞄に入れた。


……今の私には、羨ましい会話。


冷たい風を頬に受けながら、夕日が照らすオレンジの道を、足早に歩いた。




――ガチャン。

玄関を開けて、部屋に直行。

コートも脱がず、ベッドにダイブ。

その時。

携帯がメールを知らせる受信音。

差出人は俊(しゅん)。
さっきまで居た私の彼氏の名前。


――――――――――


家無事着いた?


――――――――――


優しさがつまったメールに、【今着いたよ。俊も着いた?】と返信。

直ぐ様【着いたよ。ありがと】とメールが来て、会話終了。
< 352 / 394 >

この作品をシェア

pagetop