晴れ女



「おっはよー!どうした、昨日」


教室に着くと、既に陽菜が来ていて、私の元へ駆け寄ってくる。

辺りを見回すと、まだ慎吾は来ておらず、陽菜を再び見た。


「抜けれる?一時間目」

「何々?!重大な話?」


語尾を小さくしながら話す様子に、そうでもないけど、と。口にしたけど……


「屋上は寒いし……空き教室行こっか。一年のとこだけど、あそこなら人来ないよ」

「ん」


陽菜の優しさに甘え、鞄から携帯だけ取り出すと、私達は空き教室へ向かった。
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