晴れ女
教室で何言ってんのよ!!

声にならない声で視線は右往左往。

口をパクパクする私をからかうような目つき。


切れ長の二重の目。

筋の通った鼻に、薄い唇がニヤリと笑えば、男だと言うのに色気を醸し出す。



「――席つけ~」


チャイムが鳴り響く中、担任が入ってきて無理矢理会話終了となった。



――ポン……

私の横に立っていた朝陽が席に戻る時、私の頭に手を置く。




こんなにも私がドキドキしてるなんて。

朝陽は全く分からないんだろうな。
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