なみだ味
なみだ味
顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃ。
どんなに袖口で拭き取っても
涙が次から次にこぼれ落ちてくる。
もっと可愛らしく泣けないのか、私は。
あの子みたいに。
こんなに泣くほど悲しいはずなのに
自然と心はスッキリしていて心地よかった。
―初恋が君でよかった。
―本当に
「・・・っ・・ありがどう。」
口の中に涙が一滴入った。
ああ、泣きたくなるほどしょっぱいなあ。