イチゴミルク *



んで、あたしの机の周りに群がらないでよ!



ほら!友里の顔!顔おかしいから!


もうすぐきっと、口から「うぜえ」って出てきちゃうから!!!!

今必死に飲み込んでるから!!




「…別にお前らにそんなこと言われても嬉しくない」




むっとした顔で、藤田くんは席に行ってしまった。




もう。あなたたちのせいで藤田くんが
自分の席に戻っちゃったじゃんかあ。




「あーうざ。なに普段はあんな声出さないくせに、媚び売っちゃって。
それが可愛いとか思ってんのかって。もう藤田くんは人のもんだよ!」




『これぞ二次元の世界にだけ出てくるTHE☆うざキャラってやつだわ』

と、友里はファンの子たちの背中を見ながら毒づいた。



はいでました。ブラック。

強い、友里強いよ。



さすがに、本人たちの前では言えないけどね…。

ほんとはあたしも口で言いたかったけど…。




昨日ゲットしたばかりの藤田くんのラインに、一言だけ飛ばす。


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