イチゴミルク *
俯き気味のあたしのオデコに、軽いキスを落とす。
あたし、また子供みたいにあやされてるのかな。
藤田くんは片腕で、
あたしを包み込むように抱きしめた。
家の前だってことも忘れて、藤田くんの胸に顔を埋める。
1日中一緒にいると、離れるのがこんなにも寂しいなんて知らなかった。
「なんで藤田くんはいつも通りなの…?」
「…俺が寂しくないとでも思ってるの?」
「うん…」
あたしばっかり寂しくて、
あたしばっかり藤田くんが好きなんだ。
「俺の分までリコが寂しがってくれてるじゃん」
「…?」
思わぬ言葉に顔を上げようとした。
だけど…。