イチゴミルク *




無駄な抵抗かもしれないけど
息を止めて資料室に入った。




さっさと見つけて早く出よ…。



そう思って足を進めたとき、
ふと人の気配を感じた。



誰もいないはずなのに。

誰もこんな所になんか来ないはずなのに。



「…藤田くん…?」



なぜ彼が。

こんな所に。




資料室の1番隅に置いてあったイスに座って、

パックのイチゴミルクを飲んでいた。



自販機で売ってる、女子に人気の。

あれ飲んでる。



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