イチゴミルク *
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5時間目が終わり、あたしは静かに藤田くんの席に近づいた。
実際、教室で藤田くんに話しかけるのは初めてだ。
ケンカが終わったあとも、藤田くんのファンの人たちが保健室に誘っていたけど…。
すぐに机に突っ伏して、聞く耳を持ってなかった。
あたしも……そうなるかなあ。
いやいや、弱気になるなあたし…!
アクションは自分で起こすものだよ!
「藤田くん」
まだ突っ伏したままの藤田くんの肩を、トントンと優しくたたく。
「…藤田くん…」
だめだよ。
全然起きない…。
起きてるかもしれないけど、わざと無視してる可能性だってある。
友里の方を見ると、『肩揺らして!』と口パクとジェスチャーがとんできた。
えええ…。
そんなことしたら藤田くん怒るんじゃ…。