イチゴミルク *




普段見れないから、見たいと思っただけだよ。

そうだ、そう。





体操服に着替えて、友里と第一体育館に向かう。

上に羽織った紺色の指定のジャージ。



半袖の体操服の上に、このジャージだけなんて本当に寒すぎる。



雪でも降るんじゃないかっていう曇り空を眺めた。



渡り廊下を渡って体育館に着くと
すでに来ていた数名でチーム分けがなされていた。



「何するの?」



友里がそう聞くと、当たり前のように


「ドッジボール」


と返ってきた。



「ええ?ドッジボール?小学生じゃないんだからさ〜なんかもっと」

「うっせー!やるぞ!」



反抗した言葉を遮られて、友里は『なにあれ〜』と顔をムスッとさせた。



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