なつとふゆ
というか10年前までここにいたんだ。
じゃああの男の子の友達とかだったのかな…
ここまで来てまた初恋が思い出される。
もう高2は初恋なんて忘れて恋するって決めたのに!!
私は勢いよく机に突っ伏した。
「おい、大丈夫かよ」
少し笑ったような声で私の横から声をかけてくる。
「榛名隣か!よろしくね」
隣の席の榛名とは幼馴染みであり親友である。仲良くしている唯一の男の子。
いっつも心配してくれて私はおかん的存在だと確信している。
「あの転校生に惚れたか?」
「いやいや!ないないない!」
とっさに否定した私はクラス中に響き渡る声で否定してしまった。