やばい…風邪ひいた…

【市原紗江】


十「かいちょぉぉぉぉぉぉ!」


なんだよ…青春映画かっつーの。寒いし、気持ち悪いし、目眩もするし、頭も痛くなってきたし、もう駄目…
真冬にこんな、コートも着ないで屋上にでる私が馬鹿だった…



意識ももう保てなくて、その場で倒れ、冷たい床と接触する予定だった。








倒れた先は暖かかった。
セーターと、学ランを羽織らされて、世間で言うお姫様抱っこしてそっから意識がなくなった。




目を開けたら、保健室だった。だけど起き上がることも出来なく、精一杯声を出した。



紗「あの…い…ま何時…か…んめですか…」


声を出したら吐き気が一気にきた。それでも保健室の先生が背中をさすってくれて、こう答えてくれた。


先「3時間目ですよ。あなたはもう起き上がることも難しいから、このまま早退してもらいます。」




初めての早退だった。
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