絶対零度の鍵
注目の的になること必須っていうか。
もう、仕方ない感じだよね。うん。
自分で自分を慰めながら、これから待ち受ける悲劇にメンタルを整える。
「望月ぃ。お前、右京ちゃんと付き合ってんのかぁ。もう一度きっちり答えろ!」
しばし沈黙を守っていた大男が、口を開いた。
僕は項垂れる。
付き合ってるなんて一言も言っていません。なんて言えずに。
「付き合ってないよ」
か細い声で、僕が答えると、小松は怒った。
「男らしくねぇーな。男だったら潔く認めろ!」
僕、容疑者が『はい、僕がやりました』って言っちゃう心境が、ちょっとわかった気がする。
こうやって冤罪はつくられてくんだ、きっと。
バスケ部の溝端は、にやにやしながら、こっちに一番近い扉によっかかって、聞き耳を立てている。
ほんと、悪趣味な奴だぜ。
もう、仕方ない感じだよね。うん。
自分で自分を慰めながら、これから待ち受ける悲劇にメンタルを整える。
「望月ぃ。お前、右京ちゃんと付き合ってんのかぁ。もう一度きっちり答えろ!」
しばし沈黙を守っていた大男が、口を開いた。
僕は項垂れる。
付き合ってるなんて一言も言っていません。なんて言えずに。
「付き合ってないよ」
か細い声で、僕が答えると、小松は怒った。
「男らしくねぇーな。男だったら潔く認めろ!」
僕、容疑者が『はい、僕がやりました』って言っちゃう心境が、ちょっとわかった気がする。
こうやって冤罪はつくられてくんだ、きっと。
バスケ部の溝端は、にやにやしながら、こっちに一番近い扉によっかかって、聞き耳を立てている。
ほんと、悪趣味な奴だぜ。