絶対零度の鍵



これで家には一人と一匹、へんなのが増えた。


おかんは動物が好きだし、昔猫を飼っていたこともあってか、この状況にとても喜んでいる。


待望の娘も出来たので、最近機嫌も良い。



「ごちそーさま」



もう結構遅いので、おかんは風呂に入ってしまったし、一人呟いて後片付けをする。


そういや、今年の流星群、日にちはいつだったっけ。


洗い物をしながら、ぼーっとそんなことを考えていると。


リビングの扉の隙間から、4つの目がきらっと光った。



「ひっ」


思わず仰け反る。


よく見ると、小さいトーテムポールみたいに重なって、右京と鍵師がこちらを見ていた。
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