絶対零度の鍵
三者三様に考え込んでいる。



「あとさ…その鍵の材料って、どこで取れるの?」



僕はさっきからの疑問を口にしてみる。



なくなったら取りに行けば良くない?って僕は思うんだけど。




「幻雪の結晶のことか…」




鍵師が反応する。




「幻雪の結晶は、実は温度師が集めてくるものなんじゃ。」




ため息混じりに落とされた事実は絶望的なものだった。




「だから、どこから手に入るのかは知らん。ワシもこの目でみたことがない。」




「だから、温度師は信頼の置ける者にしか任せられないのよ。」




右京が鍵師と気持ちを同調させるように言った。
< 253 / 690 >

この作品をシェア

pagetop