絶対零度の鍵
右京の怒られている所を一目見ようと、横で面白がっていた左京も、王の深刻そうな顔に不満げである。




「あんだよ、もっと怒ったっていいんだぜ?」




そんな憎たらしい弟を、きっと睨みつける右京。




「何よ、元はと言えば、あんたが行く番だったのを逃げたからあたしが行ってあげたんでしょ!本当ならあんたがここで怒られる立場だった筈よ!」




「俺はそんなヘマはしーまーせーんー!残念でした、べー!」




べろべろべろべーと舌を出す左京。




「こんの!言わせておけば!」




「あんだよ、やるかー!?」




今にも掴みかからんばかりの勢いで、2人が睨み合う―




「五月蝿い!!!!!!!」




王の一喝。
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