絶対零度の鍵
双子はそれに対して、ぐっと押し黙るものの、無言の睨み合いは続いている。
王は苛々している気持ちを落ち着けるように、トントンと人差し指で椅子を叩きながら、目を瞑り考え続ける。
やがて―
「どうやら、この国を揺るがす何かが、起きているらしいな」
大きな溜め息と共に結論付けた。
「「え?」」
声がハモってしまった双子は、一度王に向けた顔を、また目の前の天敵に向ける。
「真似すんなよな」
「はぁー??あんたこそ何ハモってんのよ、気持ち悪い!」
ビュッ!ドガッ
額を擦り付けあう程の睨み合いの僅かな隙間を、固い物がものすごい速度で通り過ぎた。
「あっぶね」
「うひゃ」
既の所で避けた2人はそれぞれ呟く。