絶対零度の鍵




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待機&情報収集組みの左京が姿を消した後、詰め終わった荷物を前に右京は座り込む。




「きれいな、星だったなぁ…」




鍵屋の天井に描かれた惑星と、一際目立つ地球を思い出していた。



遠い遠い何処かにあるあの星は、この世界と繋がっている。



でも、それを地球は知らない。



知らないけれど、守られている。



守られているのに、壊している。



そして、滅びるのに、道連れを必要とする。




「絶対、許さないんだから…」




今の王が大好きな右京は、地球が滅びるのをなんとしてでも食い止めたかった。


それと同時に、人間という存在が憎たらしく思える。
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