絶対零度の鍵
手探りで恐る恐る右京の後ろをついていこうと暗闇に足を進めると、急に手を掴まれた。
「うわっ!?」
心底びびって、掴まれている手をぶんぶん振り回して取り戻そうとする。
「クミ、あたしの手だってば。」
どこか呆れたような口調に、自分のチキン度を呪った。
「真っ暗で見えないけど、もうちょっと行けば…結構直ぐだから。」
僕は大人しく手を繋がれたまま、右京の後を歩いた。
絶対根本的に設定が間違っている気がするけど、もういいや、なんでも。