絶対零度の鍵
これは―
僕は自分の知りうるワードを頭の中で必死に探した。
多分。
箒星(ほうきぼし)だろうか。
それも無数の。
自分が居る空間が、どれ程の広さなのかはわからない。
けれどもその中を自由自在に、お互いぶつかり合うこともせず、星が飛び交っている。
大きいものも、小さいものも、太いものも、細長いものも。
眩しい光を放つものも、仄かな光しか持たないものも。
黒という絨毯を青白い光でいっぱいにしている。
「右京…これって…」
僕は目の前の景色に圧倒されながらも、かろうじて声を出した。