絶対零度の鍵
緊急会議
あれは、空か。
と思うほどの高さの天井。
どこからの光かわからないけど、太陽光に勝るとも劣らない光源が、どこまで続いているのかわからない広間を照らす。
その中心に、これまた馬鹿でかい、象牙で造ったような艶やかなテーブルっていうのか、それとも会議用の机っていうのか。
どちらも正しいようで、正しくない気がする。
テーブルや机っていう言い方自体が間違ってる気もする。
とにかく椅子に座って使用するもの、だ。
そこに、昨日の面々、と。
極寒の国の偉い先生達。
そして―
燃えるような赤毛の、灼熱の国王。
その付き添いと、家来と、たぶん先生。
それぞれが対面する形で、半々に分かれて座っている。
ちなみに言うと、灼熱の家来も双子で、姉妹だった。
どちらも真紅のドレスを身に纏い、簪(かんざし)をきれいに結った黒髪に挿していた。