絶対零度の鍵
「それって、つまり空間の世界でコントロールされないからってこと?」



「そーゆーこと」



僕の疑問にすっぱりと答えてくれる右京。




「鍵を使えば今回の危機はまぁ、逃れられる。けど、切り離されたらオワリは早いわよ」



遠くを見つめるように僕から目を離して右京が言った。




まじかよ。



僕は文字通り、言葉を失った。





「……だから、蓮貴を封印して、絶対零度の鍵を使った後、切り離すことになった時には…あたしは鳳凛に申し立てをするつもり。」




「…え?」




一瞬伏せられた目が、再度僕を捕らえた時、右京は柔らかく笑っていた。

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