絶対零度の鍵
歪〔ひず〕み
僕等がまだ鍵師の部屋に居ると、
カンカンカンカン!!!
早鐘のようなけたたましい音が、辺りに響いた。
「な、何?!」
全員が弾かれたようにその場に立ち上がり、身構える。
「これは…多分、侵入者、だ。こないだも聞いた覚えがある…歪みから地球からの人間か、銅星からの生物が入って来たに違いない。」
左京がドアの方を見つめながら言った。
グスたちがどたばたと走り回っている音がした。
「あたしも見たーい!クミ、行く?」
何がそんなにわくわくするのか、キラキラした目で右京が僕を誘う。
「ワシは暫く、部屋で休むよ。」
「俺もいかねー、めんどくせぇ」
鍵師と左京がそれぞれ返事をすると、
「あんたらは誘ってない」
右京が僕に笑顔を向けたまま、ドスの利いた声を出す。
こ、恐い。