絶対零度の鍵
「ぼ、僕、、行って見ようかな…」
空気をできるだけ読んで、僕は恐らく正解を見つけた。
その証拠に、右京の表情が輝く。
「本当!?そうと決まれば、早く行くわよぉっ」
ぐいぐいと、すごい力で僕の腕を掴み引っ張る右京。
部屋を出る際ちらりと鍵師と左京を振り返ると、二人ともどこから持ってきた小道具なのか、僕に向けて白いハンカチを振っている。
なんだ、それ。
そのギャグは、こっちでも使えるのか?
しかもちょっと古くないか。
「ほら、早く!」
一瞬、立ち止まったせいで、右京に更に強くひっぱられた。
いってぇー。
ほんと、この子は馬鹿力だ。