絶対零度の鍵
無我夢中で、何かに掴んだ感触はあった。
それと同時に、ピタリと揺れが治まる。
「―へ?」
僕はどうも、落ちていってはいないようだと気付く。
だけど、この、、、心もとない…何かにぶらさがっているような、、感覚は一体…。
恐る恐る、僕は瞼を開く。
最初は薄らと。
次にはっきりと。
「おわぁぁぁぁ!?!!?!?」
傾いたままの建物。
僕の下は断崖絶壁。
闇がばかっと口を開けて待っている。
僕は片腕だけで、観音開きの扉の端を掴んでいる。
だが、4つある内、2つの蝶番は、僕の重みのせいか、はたまた大きな揺れのせいか、壁から外れてしまっている。
ぱらぱらと、崩れた壁の石が落ちていくけれど、地上についた音は一向に返ってこない。
それと同時に、ピタリと揺れが治まる。
「―へ?」
僕はどうも、落ちていってはいないようだと気付く。
だけど、この、、、心もとない…何かにぶらさがっているような、、感覚は一体…。
恐る恐る、僕は瞼を開く。
最初は薄らと。
次にはっきりと。
「おわぁぁぁぁ!?!!?!?」
傾いたままの建物。
僕の下は断崖絶壁。
闇がばかっと口を開けて待っている。
僕は片腕だけで、観音開きの扉の端を掴んでいる。
だが、4つある内、2つの蝶番は、僕の重みのせいか、はたまた大きな揺れのせいか、壁から外れてしまっている。
ぱらぱらと、崩れた壁の石が落ちていくけれど、地上についた音は一向に返ってこない。