絶対零度の鍵
「あー、良かった!間に合った。。。」



少しだけ、息を切らした声が、間近でした。



「え?」



僕はきょろきょろと辺りを見回す。




「ナイス!右京ちゃん!」




見ると、先程まで僕が掴まっていた扉があった壁際まで溝端と尭がやってきて、こちらを見ている。





そして、僕の1m先に、右京が、



「いぇい」



と得意げにVサインして居た。




う、右京…




た、、助かった。





僕は、腰が抜けそうになったが、そこは男だから、ちょっと我慢。



今更ながら、冷や汗をかいていたことに気付く。



続いて、外の空気が予想していたよりも冷たくないこと。




それどころか吹雪いてすらいないことにも、気付いた。
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