絶対零度の鍵







「はっはっはっ」



急に、視界が開けた。



過呼吸になりそうなほど、息が乱れて、上手く空気を吐くことができない。



全身を汗がびっしょりと覆っている。




先程は青い空だった筈だが、今は薄暗い天井が自分に迫ってきている。




どこだ。



「っつぅ…」



慌てて起き上がろうとして、激痛に声が上がる。




そうだ。



僕は怪我をしていたんだった。



どうしてかは、わからないけど。

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