絶対零度の鍵
もしかして、死んでたりなんか、しないよね?




クミが居なくなって、蓮貴が悪いかどうかなんて、どうでも良くなったの。



そんなの、構ってられないのよ。



このままだと、こっちの体力がなくなってしまう。



持久戦に持ち込まれたら、最低な結果になるわ。



―そしたら、クミを捜せない。





いつの間にか集中するために閉じていた瞼を、カッと開くと同時に、右京は地面を思い切り蹴り上げ、羽ばたく。




蓮貴の、背後に回る為に。












―クミ。








クミのことは、あたしが絶対に守ってあげる。




必ず、見つけ出すから。
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