絶対零度の鍵
ズガーン!!!!
老人が口を開いた瞬間、直ぐ近くで爆発が起きた。
淳がさっきまで居た場所が石屑となって飛び散る。
それから避けるように、淳は身を伏せるが、小さな石が頬を掠っていき、血が出た。
しかし、老人の言った真実に、淳はそれ所じゃなかった。
「なんだって?!」
辺りにもうもうと煙がたちこめる中、淳は柄にもなく焦っていた。
急いで知らせないと―卓が―。
―結界を破って、外に出て歪みを利用すれば戻れるだろうか。それともどこか別の星に飛んでいってしまうだろうか。
煙のせいで、視界が悪く、どうなっているのかよく見えない。
イチかバチかか。
「じーさん!ここから下に降りれば門に出る?!」
振り返り、窓のある方に向かって叫んだ。