絶対零度の鍵
「蓮貴は…」
僕が言いかけた所で、空が一瞬光り、その後激しい音がした。
ガガーン!!!!!
「きゃっ、何?雷…」
尭が身を縮めた。
「あれはっ―」
蜻蛉が指さなくても、その場に居る全員の視線は既に蓮貴の方に注がれている。
王達のかけていた結界が、シャボン玉が割れる時のように、はじけて解かれた。
「鍵だ…」
右京の呟きに、僕は目を凝らす。
僕は、目が余り良くない。
だから、あんな遠くは正直よく見えない。
けど、蓮貴の周りに光るものがいくつか行儀よく浮いている、、、ように見えた。