絶対零度の鍵



「温度師…」




僕はそこまで考えてここに来た目的を思い出した。



そして、慌てて辺りを見回し、大きな木がないかと探す。




流星群、というワードを聞いて、僕はこの公園に来たのだ。





―蓮貴。


もし。


もしも。




過去が本当に塗り替えられていたとしたら。




蓮貴は、星を降らせたの?



僕との、約束を、覚えてる?




「あった…」




一際大きい、記憶通りの木を見つけ出して僕は、呟いた。



そこに彫ってある、言葉も。


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