絶対零度の鍵





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ガコン



自販機から、ペットボトルのコーラが取り出し口に落ちてくる。


僕はそれを拾って蓋を開けた。



キーンコーンカーンコーン



「やべ」



予鈴が鳴ったのに慌てて蓋を閉めなおし、僕は急いで教室へ向かった。




「ぎりぎりだな」



なんとか先生より早く教室に入り、席に着いて安堵していると、前の席の溝端が振り返ってからかうので、



「うるせーよ」



と言って、肩を小突いた。





「おはよう!ホームルームを始めます」



担任の須美子ちゃんは今日も元気だ。

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