絶対零度の鍵

ということは―




ザシュ




砂を蹴散らして、獣が突然動きを止めた。



ぷつりと砂漠が途絶えた崖っぷちに辿り着いたようだ。



崖の下は闇が深くて地面を見ることが出来ない。



余程の深さなのだろう。




「これはこれは。珍しいお客ですね。」




そこへ突如姿を現した、第3者。




「まさか…この獣を操っていたのはあんただったの?」




大人しくなった獣から降りると、右京は相手を睨み付けた。
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