海に写る月
正門を抜けると、長い道が広がっていた。
「やっぱり、広い…。」
入試で訪れた時は、校舎なんかより勉強勉強で広さなんか気にしてなかった。
改めて見渡すと学校なの?ってくらい広かった。
「あ~!それ、有名なブランドのグロスじゃん!?」
「えへへ~、いいっしょ~!彼氏がプレゼントしてくれたの!」
「彼氏か~ズルい~!」
「私達、同じクラスになれるかな?」
「なれなくても、毎日会いに行くから!」
「も~亮くんったら~。」
回りを見渡せば、やけにグループやカップルが目立った。