L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
先生を探しに中学校校舎を出て渡り廊下を歩いていると、高校校舎に入って行く先生の姿が見えた。

「いた!急ご!!」

「ちょ、別に走らなくていいじゃん!」

無駄に足が早い瑞希に付いていくのが必死。

めっちゃ息上がる…。歳だな。

「君早すぎる。付いていくのがやっとだよ。」

追いつき息を整えていると、事務室から出てくる先生を見つけれた。

「いた!先生!!」

「あら?瑞希さんあゆむさんどうしたの?」

「私達中学校校舎の受付に当たっていて、そこの設営担当が先生なんですけど、いつ来てくれますか?」

「あ…!ごめんねぇ。あこそ今日は使わないから設営明日になったの。」

…はぁ?まじすか??

なんか走ったのアホらしくなった…。

じゃあ早くリハ行かないと行けないじゃん。

「あゆむさん、分かった?」

「分かった。」

…しまった!!

「わ、分かりました。」

一応先生方には敬語を使うが、仲の良い先生にはタメを使ってしまう癖がある。だから気を抜くとタメになってしまう。

気をつけているのに…。
< 25 / 105 >

この作品をシェア

pagetop