L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
実際ツンデレよりも天邪鬼なだけ。

多分先生も私が好意を持っているのは薄々…いや、大分気づいていると思う。

でも、バレない様にと意に反した事をする。

完全なる天邪鬼だ。

誘われたから、渋々ボランティア部が出店してるクラスに行く。

本心は嬉しいくせに、嘘をつく。

素直になれない…。

幸い店番は先生だけだった。

「せんせー!」

「あら、瑞希さん。今年も買ってくれるの?笑」

何時も道連れにしているから、瑞希も買っている。お陰で私達はハーブ好きと思われている。(瑞希は好きなのかは不明)

「勿論ですよ!あ、あゆむちゃんのもお願いします!笑」

「だからいいって…。」

ほら、自分に嘘をつく。

「そうねぇ…。あゆむさんには、カモミールが良いかも。」

「…カモミールですか?」

「えぇ、カモミールにはリラックス効果があるから、今のあゆむさんには丁度いいかも。瑞希さんはミントね。リフレッシュ効果があるから。」

生徒思いな先生…。これは自分だけじゃ無いって分かっているけど、期待してしまう。

「じゃあ…、カモミールお願いします…。」

「私ミント!」

「はい、ありがとう。2つで400円ね。あゆむさん、もう少し待っててもらってもいい?」

「大丈夫ですよ。」

「ごめんねぇ。店番の子達がまだ帰ってこないのよ…。その子達帰ってきたら回ろうね笑」

「いえ、忙しい中一緒に回ってもらえるだけでも有難いので。」

今のはウソじゃない。

「先生!あゆむちゃん、めっちゃ先生と回るの楽しみにしてたんで、なるべく早くお願いします!」
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