L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
えっ…。

自分は何を言っているのだろう。

まさかこんな言葉が自分の口からこぼれ落ちるとは…。

今まで先生に対して抑えていた気持ちが、まるでコップから溢れ出る水のように溢れてくる。

ダメ…。このままだったら…。

「あゆむさんがここまでしっかりしてるとは思わなかったわぁ。ありがとう笑。」

そう言うと先生は肩から手に持ち替えた。

先生の後ろにいる瑞希、モノすっごいニヤニヤしてる顔でこちらを見てくる。

“あゆむちゃーん笑。よくやったねぇ笑。”

こんな声が聞こえて来そうだ。

「いっ…行きますよ!?」

「あゆむさん…やっぱり照れ屋さん?。」

「先生、この手離しましょうか?」

「ごめんなさい。それだけは辞めて。」

なんだかんだ言いながら私達は前へ進む。
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