L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
-キーンコーンカーンコーン-

次の授業を知らせるチャイムが鳴る。

3年生になると選択科目も増えてくる。

次の時間は生物。

なんで文系なのに生物を選択しているかって?

楽しいから。ただそれだけ。

理科楽しい。

「はーい授業始めるよ。」

生物担当の田原先生の声が聞こえた。

「やっぱり3年は人数少ないね。それに今日出席悪くない?文化祭後だからと言って中だるみしたら駄目だからね。」

元々少人数制の学校だから生徒もお世辞でも多いとは言えない。1学年で100人いたらいい方だ。

それに私の学年は理系がさほど人気では無かったらしく、生物選択者が17人しかいない。

おまけに今日は文化祭後という事もあり10人もいない。

「でもまぁ人少ないしあんまり進めるのも可哀想と言っちゃ可哀想か。よし、今日は自習しな。解らないのがあるなら聞きに来て。」

先生も先生か。いつも思うけど、この学校大丈夫かな。
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