L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
「無駄に考えすぎるな。って事?」

「そう言う事。」

「そうか…。私考え過ぎてたんだ。」

「無理にしなくていいんだ。等身大の藤咲になればわかる事あるんだから。」

「…なんか今日の祥香ちゃん。いつもと違う笑。」

「真面目に答えてやってんのにその言い方は無いだろ。」

「ごめんごめん笑。…ありがと。ちょっと元気出た。やっぱり祥香ちゃんと話してると色々考えさせられるよ。」

「そうか?私はただ自分が思った事言ってるだけだぞ?」

「それが私を考えさせるんだよ。こういう考えもあるんだ。ああ言った考えもあるんだ。時には生き方も考えさせられるよ。」

「そんなに藤咲に影響与えてんの私?」

「もの凄く。」

そう…。嘘じゃない。脳天スパークしそうな位衝撃を与えられる。

自分じゃ思わなかった事言われてさ。

…先生にもそんな言われた事あったっけ。

笑っていた方がいいって。

だから極力笑う様にしていた。でも、もしかしたら逆効果だったのかも知れない。

悩みがある時も笑顔でいる自分。

それが祥香には等身大の私と見れなかったんだろう。
< 62 / 105 >

この作品をシェア

pagetop