L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
-バス停-

「祥香ちゃん。さっきありがとね。」

「何が?」

「一緒に英語聞きに行くじゃん。」

「あぁ。あれか。藤咲の事だから怖いんだよ。」

「怖いって何が?」

「突拍子もない事言うんじゃないか。という恐怖。」

「はぁ!?そんなの言うわけ無いじゃん!」

「お前の事だ、テンションが上がったら何仕出かすか分からん。」

「うっ…。」

当たってて何とも言えない。

「それに聞きたい事があったから丁度よい機会だったんだ。理由はそれだな。」

「ここに真面目がいた。」

「お前もな。」

「いやいや、こんなの真面目って言ったらダメだよ。」

「国際科でも、ちゃんと自分の将来考えてる奴がいて良かった。」

「…どうしたのいきなり笑。」

「こうして切磋琢磨出来て嬉しいんだよ。」

仲間がいる有り難さ…か。

「私も、モチベーションが上げる事が出来るから良かった。」

「受験…頑張ろうな。」

「あっ、何々照れてるの~??」

「うっさい。踏むぞ。」

「祥香ちゃんこわーい。てか、それ身長小さい人に対する嫌味だよね?そうだよね?」

「いや、藤咲にしかこんな事言わないから。」

「それ更に酷くね?確かにチビだけどさ…。」

「まぁ、冗談はこれくらいにして。…本当に頑張ろうな。」

「うん。」

例え進む道が違ったとしても目標は同じ。

春、お互い笑って大学生活送れますように。
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