L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
「…ダメだ手に付かない。」

スマホを何度見ても、やはり祥香からの返信は来ない。多分もう寝たのだろう。

時計に目をやると12時過ぎ。

30分経ってるが課題はまだ半分も残っている。

「ラジオでも聞くか…。」

最近ラジオのアプリを入れてみた。

いろんな国の番組が聞けて重宝してる。

これで少しは気が紛れて欲しいが…。

アプリを起動させてしばらく待つ。美しい琵琶の音色が聞こえてきた。

音楽番組をキャッチしたみたい。

「この曲…」

しかも私が好きな曲。

なんでこの曲が好きになったかは記憶にない。でもいつの間にか好きになっていた。

「いつ聴いてもいい曲。」

これを聞いてると、嫌な事や苦しい事も忘れられる。

流れ終わると自然とヤル気も出てきた。

「さてと、後少し頑張るか。」

長い様で短い夜。

まるでこの曲のように。

明日にはまた朝が来る。

無事に1日を送ることが出来ますように。
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