L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
職員室に入り先生を探す。

3年生の先生方はラーニングスペースの近くにデスクがあるから探しやすい。

「あっ、文先生」

先に見つけたのは祥香。

「ホントだ。…教頭と話してるね。」

何だか真剣な顔をして教頭と話してる先生。

話しかけないでオーラが半端なく出てるから呼びにくい。

「先に座って勉強しようか。」

「そうだな。」

私達は近くの丸テーブルに席を確保して、教科書と参考書、大学の過去問を出して勉強し始めた。

ここの大学の英語は捻った問題を出さない分、基礎を完璧にしておく必要がある。

私は得意分野と不得意分野の差が激しい。

このままだと少し不安。

もし得意分野が出ればいい点数が出る。

でも不得意分野が出れば終わりだ。

だから弱点を埋める作業が必要なのだ。
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