L'a maro e dolce amaro ~甘くて苦い恋の味 ~
「藤咲わるい。過去問貸してくれないか?」

「祥香ちゃんまーた忘れてきたの?いいよ。はい。」

こういう時同じ大学受ける人は便利。

「あゆむさんは否定よね?」

「そうです。」

「この分野は結構色んな子が分からない部分なの。ここは…。」

横目でチラリと貴女を見る。

こんなに間近で話すのは久しぶり。

まつ毛凄く長い…。

もしかして結婚なのかな…。

そうだよね。そりゃこんなにも美人なんだから寿に決まってる。

逆になんで今まで結婚してなかったんだって事よ。

てか先生一体幾つなんだろう…。長くこの学校に居るのは知ってるけど謎だ。30中頃?いや、もう少し若い気がする。

「あゆむさん…?」

「はい。」

「この部分分かった?」

「はい。大体分かりました。」

「良かった。ここは定型文を覚えれば応用効かせるから、またチャレンジしてみてね。後は何処が分からない?」

「えっと、大学の過去問の方なんですけど。あっ、祥香ちゃん過去問ちょっと見てもいい?」

「いいよ。ごめんありがとう。」

「いえいえ。で、先生ここなんですけど…。」

〜♪〜♪〜♪

突然スマホの着信音が流れた。

「あっ…。ごめんちょっと席外すね。」

そう言うと先生は急いでスマホを持って職員室を出ていたれた。
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