病弱白うさぎに愛を。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「えと、私を拾って、母が………いらないからって、売った?っていうことですか?」

「うん。でも、買ったって言っても生活は保証するし、この部屋も君にあげる。だからさ、結婚しよ?」


 母が私を売ったのは別に問題ないし、でも…………


「そんな、いきなり言われても…………私は、高校生だし、新さんのことも全然知らないし…………」

「今すぐってわけじゃないよ。もうちょっと大きくなって、栞が俺を好きになってくれたら。俺さ、栞に一目惚れしちゃったみたい。話しててもすごいかわいい子だなって思う。守ってあげたいって思うし、大事にしたい。だから、ここに居てくれない。」


 神様。なんでこんなことになったんですか。

 私は……………


「ダメ?」

「……………わかり、ました。結婚とか、全然わからないけど、一緒に居るのは、そう、します。」


 目の前にいる新さんは満面の笑みで私を見て、こう言った。


「じゃあ、栞は今日からこの家のお嬢様だね。」
< 6 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop